「体幹を使う」のは、動く直前
前項で、動作中は複数の筋肉が一緒に活動することを説明しました。
しかし、細かくは「同時」ではなく、「適切な順番」があります。
特に体幹の筋肉は、腕や脚が動く「直前」に活動するのが適切と言われています。
逆を言うと、腕や脚は体幹の筋肉が活動して、初めて効率良く動かすことができます。
この「体幹の筋肉を直前に活動させる」ためには、いくつかのテクニックがあります。
①コアエンゲージメント(Core Engagement)
②リロード(Re-load)
①コアエンゲージメントは、チューブを引いたり、物を押したりすることで無意識に体幹の筋肉を活動させる方法です。
②リロードは、ウエイトトレーニングを行う際に、あえて毎回重りを手から離し、握り直すことで体幹の筋肉を無意識に活動させる方法です。
具体的には、デッドリフト中に毎回重りを床に置き、握り直します。
(「握る」という行為が、脳に「何か重いものを持つな」と錯覚させ、肩周りや体幹の筋肉に無意識に活動を起こさせる、というメカニズムを利用したものです)
逆に、体幹の筋肉が活動していない中で下半身を強く使おうとすると、腰が反ったり丸まったり、スタビリティ関節である腰椎が動かされてしまい、怪我に繋がります。
巷に「体幹」という言葉は本当に広まりましたが、
このように正しく使うこと、その理由も理解しておくことが重要ですね。
Coach Y