Boys Be Functional

動きやすく、痛めにくい身体作りを、世界中の誰よりも分かりやすく。

2018-01-01から1年間の記事一覧

「体幹を使う」のは、動く直前

前項で、動作中は複数の筋肉が一緒に活動することを説明しました。 しかし、細かくは「同時」ではなく、「適切な順番」があります。 特に体幹の筋肉は、腕や脚が動く「直前」に活動するのが適切と言われています。 逆を言うと、腕や脚は体幹の筋肉が活動して…

筋トレが動きに繋がらないもう一つの理由

ここまでで、筋肉が単に太く強くなるだけでは、動きやすい体に繋がらないこと理由を解説してきました。 もう一つ、考慮すべきことがあります。 それは「人間の動きは、一つの筋肉のみで起こすことができない」のです。 前述の通り、筋肉は関節をまたいで付い…

『バネ』とは何か

「あの選手はバネがあるな〜」 と言うコメントを聞いたことはありませんか? 素人目にも分かるくらい、伸びのある動きをするアスリートは大勢います。 では彼らは、通常の人と比べて何が長けているのでしょうか? ここでは、筋肉に存在する「センサー」が重…

筋肉がつけば、高く跳び、速く走ることができるのか

基礎知識もほどほどに、中核に入って行きます。 スポーツで高いパフォーマンスを発揮するために、多くのアスリートがトレーニングに励んでいます。 では、筋肉さえ付けば、より動きやすい体が手に入るのでしょうか? 答えはNoです。 これまで解説してきた通…

そうだね、筋肉だね③筋肥大のメカニズム

それでは改めて、筋肉が太くなるメカニズムに関して、解説して行きます。 ①微細な筋繊維の損傷 ②強い筋発揮を経験させる ③筋肉内の環境を悪化させる ①は、今や筋肥大のメカニズムで一番有名ではないでしょうか? トレーニング等で筋繊維が小さく損傷すると、…

そうだね、筋肉だね②筋肥大と筋力

さて筋肉の働きに話を戻します。 筋肉の機能はズバリ「縮む」ことです。 筋肉は、脳から神経を通して送られる司令を受けて、縮みます。 筋肉が縮む力のことを「筋力」と言います。 筋力の強さを決める要因は、以下の3つがあります。 ①筋肉に送られる神経司令…

そうだね、筋肉だね①筋肉の構造

さてここからは、筋肉について一つずつまとめていきます。 これは自論でもありますが、筋肉を学ぶ際に、名前や付着部を一つひとつ覚えていくのは果てしなく大変です。 人の体には多くの筋肉があり、トレーナーを志す人も多くはここで挫折します。 なのでこの…

靭帯の役割②扁平足をどう直すか

前項で靭帯の構造についてまとめました。 ここでトピックにしておきたいのが扁平足です。 扁平足は、土踏まずが落ち込み、床とのスペースが狭くなっている状態です。 簡便なチェックとして、 ・土踏まずに指を入れて第一関節まで入るスペースがあるか ・後ろ…

靭帯の役割①

では次に、骨と骨をつなぐ靭帯について解説して行きます。 良くニュースでも、「◯◯選手、△△靭帯損傷」などと見出しが出ることがあります。 ※「三角(さんかく)靭帯」という靭帯も存在します。) 靭帯は基本的に大きく伸び縮みせず、関節がおかしな方向に曲が…

関節物語⑤天使の羽

この項で最後にお伝えするのは、肩甲骨です。 まずは肩甲骨を含めた、肩の構造をサクッと解説します。 肩甲骨は肋骨の後ろに張り付いており、肋骨の上を滑るように動きます。この肋骨と肩甲骨の関係を肩甲胸郭関節と呼ばれています。 また、私たちの二の腕の…

関節物語④体は関節で繋がっている

前項では姿勢についてまとめました。 今回は、関節同士のつながりについてまとめます。 体には多くの関節が存在しますが、一つの関節の問題が、隣接する他の関節にまで影響を及ぼすことがあります。 下の図をご覧下さい。 関節同士の関係性をわかりやすく説…

関節物語③正しい姿勢がなぜ必要か

前回はモビリティとスタビリティについてまとめました。 今回は「姿勢」との関連についてです。 まず、コンセプトの共有から。あなたはどちらのスタンスですか? ①姿勢を正してから、動作を改善すべき ②動作を改善する過程で、姿勢も改善されていく 我々は②…

関節物語②モビリティとスタビリティを理解する

では前項で触れたモビリティとスタビリティについてです。 今ではかなり公用語となりつつありますが、それぞれの関節には2つの能力が必要となります。 動かす能力(Mobile+ability=Mobility) 安定させる能力(Stable+ability=Stability) 以前までは、…

関節物語①関節はそれぞれ役割が違う

今回は関節についてまとめます。 前項の通り、骨と骨を繋ぐのが関節です。 関節は靭帯によって守られ、基本的には筋肉によって動かされます。(「基本的には」と言うのがミソです) まずは関節には色々な種類があります。 膝や肘のように、曲げ伸ばししかで…

骨は硬いもの

では更に根本から動き作りを理解して行きましょう。 まず私達の体を語る上での基盤になるのは「骨」です。 私達が歩いたり走ったり動く際に、実際に動いているのは「骨」です。 骨を動かすのが筋肉であり、その筋肉を動かすのが神経なのです。 (加えて言う…

動ける身体作りで考慮すべきこと

では話を戻し、どのようなトレーニングが、動ける身体に必要なのでしょうか? まず、通常のトレーニングは特定の筋肉を単品で使うことが多いのに対し、動ける身体作りでは「動作に対して複数の筋肉を参加させる」ことが大切です。 具体的には、以下のような…

筋力強化は、人材採用に似ている

腕立て伏せをたくさん行うと、胸や腕の筋肉が腫れたように感じることがあります。 これは「パンプ」と言って、疲労した筋肉の中に溜まる疲労物質の濃度を他の部位と一定に保とうと、水分を疲労した部位に集中させることで起こります。 つまり、1回のトレーニ…

構造と機能

「筋トレで付けた筋肉は、使えない」という考え方は浸透していながらも、多くのアスリートは日々筋トレに励みます。 筋トレでつけた筋力と、動きやすいカラダを作ることにはイコールではないのですが、「では、実際に何が違うの?」と言われると、答えられな…

ブログを開設しました。

今回、新たにブログを開設することにしました。 これまで多くのセミナーや講演などを担当させて頂き、アウトプットの機会に恵まれてきましたが、その中で「どのようにすれば、もっと受け手に分かりやすく説明することができるのか」と試行錯誤することが多く…